複数のビットコイン取引所で口座を持つメリットは?
ビットコインの取引をしていると、複数の取引所を使っている人をよく見ませんか?
かくいう私自身も推定10箇所以上の取引所を使っているのですが、複数の取引所に口座を開設するメリットは何かあるのでしょうか。
今日はこの辺を解説していきたいと思います。
- 複数のビットコイン取引所で口座をもつ理由
- 複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット① 手数料の違い
- 複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット② 取り扱い仮想通貨の種類
- 複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット③ 裁定取引(アービトラージ)
- 複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット④ リスクの分散
- 複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット⑤ 提携サービスの利用
- 複数の取引所に口座を持つ例
- 複数のビットコイン取引所に口座を開設するメリットまとめ
複数のビットコイン取引所で口座をもつ理由
ビットコイン口座を複数の取引所で開設するのにはどのような理由があるのでしょうか。
一つの取引所だけでもビットコインは購入できますし、ビットコインを利用した商品の購入はできます。
しかし、ビットコインを含め仮想通貨を取引する手数料は取引所によって違ったり、そもそも取引できる仮想通貨の種類にも違いがあります。
つまり、取引所毎に差異があり、その差異に魅力を感じるからこそ複数の取引所に口座を開設する人が多いのです。
理由が分かったところで、複数の取引所に口座を開設するメリットを紹介していくことにしましょう。
複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット① 手数料の違い
手数料の差異は、複数の取引所を開設しようと考える際に、真っ先に思い浮かぶはずです。
実際に各取引所毎に、以下のような差異があります。
取引所 | 現物手数料 | レバレッジ手数料 |
---|---|---|
coincheck | 0% | 0.04/日 |
bitFlyer | 0.01-0.15% | 0.04/日 |
bitbank | 最大-0.05% | 0.1%(新規・決済) |
Zaif | -0.01% | 0.039/日 0.7(利益) |
QUOINE | 0% | 0.05/日 |
GMOコイン | 0% | 0.03/日 |
BitTrade | 0.2-0.7% | 0.2/日 |
Bitpoint | 0% | 0.1/日 |
上記は国内の取引所手数料を一覧化しただけのものですが、取引所には外国の取引所もあるため、その全てを考慮に入れると、かなりの差異が存在することになります。
例えば手数料を考慮して、現物取引はAの取引所を使い、レバレッジ取引はBの取引所を使うというのも十分な複数口座開設の理由になるでしょう。
複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット② 取り扱い仮想通貨の種類
二つ目の理由としては、取り扱っている仮想通貨の種類の違いが挙げられます。
coincheck |
BTC ETH ETC Liisk FCT XMR REP XRP ZEC XEM LTC DASH BCH |
---|---|
bitFlyer | BTC ETH LTC BCH |
bitbank | BTC ETH XRP LTC MONA BCH |
Zaif | BTC XEM MONA XCP COMSA Zaif BCH |
QUOINE | BTC ETH BCH |
GMOコイン | BTC |
BitTrade | BTC ETH LTC MONA XRP BCH |
Bitpoint | BTC ETH BCH |
実際に上記のとおりGMOコインとcoincheckでは11種類も取り扱っている通貨の数に差があり、GMOコインでは買えない通貨を、coincheckを利用すると購入出来るということがあります。
よって、扱い銘柄の違いも十分な複数口座開設の理由となることでしょう。
複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット③ 裁定取引(アービトラージ)
複数のビットコイン口座を用いる3つめのメリットとして、裁定取引というものがあります。
裁定取引とは、取引所間の価格の違いを利用して、安い取引所で購入したものを高い取引所で売買することを意味します。
こちらを見ても分かる通り、取引所間での価格差が目立ちます。(ドル建て表示)
少しの金額ならまだしも多額の金額を動かす場合、裁定取引は低リスクで儲けることができるので、裁定取引を行うために複数の取引所を利用するというのも、メリットの一つとして挙げられるでしょう。
ただ、同じ国の取引所である場合あまり価格差が見られない場合が多いので、裁定取引を行う場合は複数の国の取引所を利用するほうがよいでしょう。
複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット④ リスクの分散
4つめのメリットとして、リスクの分散というものがあります。例えば、外国の取引所を利用している場合など、使用している取引所の試算管理に不安がある場合、リスク管理の手段として、複数の取引所を使う事はメリットの一つとしてあげられるでしょう。
今はまだ法律の整備は進んでいませんが、仮にマネロン等の対策が進んだ場合、国際間取引が出来なくなる場合もあります。
また、マウントゴックスのように、顧客資産を適正に管理しておらず紛失してしまうなどの事件が起こった場合にも同じことが言えます。
こうした場合に備えて、複数の取引所に口座を開設し、リスクを分散することは合理的な選択肢の一つといえるでしょう。
リスク低な取引所として、顧客資産の盗難保険を保険会社と提携しているbitFlyerがあります。
複数のビットコイン取引所で口座を持つメリット⑤ 提携サービスの利用
複数のビットコイン口座を持つ5つめのメリットとして、取引所と提携している企業の提携サービスを多く受けられるという事があります。
例えば、bitFlyerを利用すればビックカメラ・HIS・丸井グループ等の企業でビットコインによる決済を行う事が可能ですが、これはbitFlyerと決済導入企業との提携サービスで
同じくcoincheckで「ビットコインでのクラウドファンディング投資」「電気料金の支払い」等の提携サービスを利用するのにもcoincheckの口座を持っていることが前提となります。
こうした各種提携サービスの利用を受けるために、ビットコイン口座を複数持つというのも、合理的な理由の一つとなるでしょう。
複数の取引所に口座を持つ例
例① coincheck+bitbank
手数料を勘案しての開設例。レバレッジ手数料が安めのcoincheckでレバレッジ取引をし、現物手数料が安いbitbankで現物を買い集めるというスキーム。
例② coincheck+bitbank
取り扱い通貨を勘案しての開設例。手数料が安いbitbankで基本的な通貨は調達し、足りない通貨は最も豊富に通貨を取り扱っているcoincheckで調達するというスキーム
例③ 外国の取引所+bitbank
裁定取引を勘案しての開設例。外国の取引所と手数料が安いbitbankとの間で裁定取引をするというスキーム。
例④ 外国の取引所+bitFlyer
リスクの分散を勘案しての開設例。高リスクな外国の取引所と顧客資産の盗難補償をしている低リスクなbitFlyerに資産を分別管理するというスキーム。
複数のビットコイン取引所に口座を開設するメリットまとめ
複数のビットコイン取引所に口座を開設するメリットとして、今日は以下5つを紹介しました。
- 手数料の違い
- 取り扱う仮想通貨の違い
- 裁定取引
- リスクの違い
- 提携サービスの違い
もちろん他にも理由はあると思いますが、以上5つが一般的な理由として挙げられるでしょう。
また、初めにも紹介した通り、複数の取引所を使うメリットというのは取引所間に存在する差異からくるものでもあるので、個々の取引所について、比較してみるというのも重要な事だと思います。