ビットコインの信用取引・先物取引とは?レバレッジとは?
ビットコインを取引していると、信用取引・先物取引・レバレッジといった言葉を聞く機会が多くあると思います。初心者の人からすると、どういう意味なんだ?何が違うんだ?等疑問に思うことは多いでしょう。そこで今日は、ビットコインにおける信用取引・先物取引・証拠金取引等についてまとめることにします。
- ビットコイン取引におけるレバレッジとは?
- ビットコインにおける証拠金とは?
- ビットコインにおける反対売買とは?
- ビットコインにおける信用取引と先物取引の違い
- ビットコインで信用取引・先物取引を行うメリット
- 信用取引を行える取引所と手数料・レバレッジ
信用取引・先物取引の両方に共通する特徴として、どちらも証拠金を用い、レバレッジを効かせて反対売買をするという事があります。なので、まずは証拠金・レバレッジ・反対売買の3つの用語について解説することにしましょう。
ちなみに株取引における証拠金・レバレッジ・反対売買と、ビットコインにおける証拠金・レバレッジ・反対売買は必ずしも意味するところが一致するわけではなく、場合によっては異なった意味で使われることもありますが、ここではビットコインにおける場合に話を限定することにします。
ビットコイン取引におけるレバレッジとは?
ビットコイン取引におけるレバレッジとは、自分の提供資金の何倍の取引が出来るかを表した数字です。例えばレバレッジが20倍なら、1万円を提供した場合に20万円分の取引が出来るという事であります。
ビットコインにおける証拠金とは?
ビットコイン取引における証拠金とは、自分の資金より多くの取引を行うために取引所に提供する担保のようなものです。上記で、レバレッジの数字倍だけ取引をできると述べました。これは、単に「○○倍の取引を行える」というわけではなく、提供資金を担保として差し出さなくてはなりません。この提供資金がまさに証拠金に当たるわけです。例えば、レバレッジが最大10倍の取引所で20万円分の取引を行いたいのであれば、2万円を担保として(証拠金として)差し出すことになります。むろん、担保であるので取引終了後に黒字であれば返ってきます。
ビットコインにおける反対売買とは?
反対売買とは、買った(売った)ものを将来売る(買う)ことです。特に売りから入るというのは、信用取引と先物取引の場合のみに行う行為であるので少し理解しにくいかもしれません。通常の現物取引であれば、安い値段で買ったものを将来高い値段で買うことを追求します。
例えば、100ドルで買ったものを150ドルで売れば50ドル分の利益を得ることができるという具合です。
対して信用取引と先物取引では、高い値段で売ったものを将来安い値段で買い戻すことで利益を得ることも出来ます。例えば現在150ドルのものを売って、将来100ドルになったときに買うことで50ドルの利益を得るという具合です。
売りから入ることでも利益を得ることができるというのが、信用取引と先物取引の特徴です。
ちなみに、売りから入る場合は厳密には持っていないものを売るので、空売りといわれる事があります。
こうした、
- 買ったものを将来売ること
- 売ったものを将来買い戻すこと
をともに反対売買といいます。
以下のように、反対売買の結果として買ったもの(売ったもの)が最終的に0になるのがポイントです。
- ないものを売って期日までにに買い戻す(0→マイナス1→0)
- 買ったものを決められた期日までに売る(0→1→0)
つまり、信用取引と先物取引は買うことや売って所持することを目的とするわけではなく、価格変動を利用し、反対売買で差金決済をすることを目的とします。
ビットコインにおける信用取引と先物取引の違い
信用取引と先物取引はともに証拠金を用いてレバレッジを効かせて反対売買をするという点で共通点もありますが、その本質は多くの点で異なっています。以下ではこの異なった点に焦点を当てて見ていくことにしましょう。
信用取引と先物取引の違い① 貸借関係が存在するか否か
信用取引 | 先物取引 | |
---|---|---|
貸借関係 | あり | なし |
信用取引は、貸借関係が存在します。つまり、証拠金として差し出したお金のレバレッジ倍の取引をするためのお金を、取引所から借りて取引を行います。
対して先物取引には貸借関係が存在しません。先物取引は、将来の反対売買を現在約束する取引であります。
例えば、現在のビットコイン価格が1000ドルである場合を仮定しましょう。Aさんは、3か月後には資金が用意できますが、その時にはビットコインの知名度がもう少し上がり、価格が1500ドル程度に上がってしまうと予想しました。こうした場合にAさんは、先物市場を利用しお金の支払いを三か月先に延ばすことで、1000ドルの価格で商品を購入することが出来ます。3か月後、予想通り値段が1500ドルに上がっていた場合でも、Aさんは1000ドルの支払いに加えて支払いを先に延ばすことで発生した手数料を払うのみで済みます。この場合、1500ドルから1000ドルと手数料を引いた額がAさんの利益になります。
また、Aさんは3カ月の期日が来る前にも買った商品を反対売買(売却)することが出来ます。仮に1カ月後に既に1500ドルになっていたなら、1000ドルで買った商品を1500ドルで売ることで500ドル分の利益を得ることが出来ます。
信用取引と先物取引の違い② 現物取引と別に市場が存在するか否か
信用取引と現物取引の大きな違いの一つとして、現物市場以外に市場が存在するか否かという点が挙げられます。
信用取引の場合は、現物市場以外に別の市場は存在しません。つまり、現物市場の参加者と同じ市場で、同じ値段で取引を行うことになります。
対して先物取引の場合は、現物市場以外に先物取引専用の市場が存在します。先物取引の各市場には、限月(お金を用意する期日)が設定されてます。例えば、ビットバンクトレードでは、今週物(今週金曜日期日)・来週物(来週金曜日期日)・四半期物(四半期最終金曜日期日)の三つの先物市場があり、それぞれの市場では、その期日まで反対売買を先に延ばすことが出来ます。
信用取引と先物取引の違い③ 日単位の金利が発生するか否か
信用取引 | 先物取引 | |
---|---|---|
日金利 | あり | なし(別途管理費用あり) |
信用取引の場合、日単位で金利が発生します。例えば1万円を証拠金として差し出し、レバレッジ10倍で10万円分の取引を行ったとしましょう。この場合、借り入れている9万円に日単位で金利が発生します。対して、先物市場では支払いを先に延ばしているだけ(商取引でいうなら買掛・売掛)であるので、日単位の金利というものは発生しません。
ビットコインで信用取引・先物取引を行うメリット
ビットコインの市場はまだ発展段階であるため、価格変動が非常に大きいです。よって、価格変動による反対売買で利益を追求する信用取引や先物取引を行いやすい環境にあるといえるでしょう。実際に1万円しか資産がなかったとしてもレバレッジが10倍であれば10倍分の利益を得ることが可能ですし、20倍ならばそれ以上に利益を得ることが出来ます。価格変動の大きいビットコイン市場では、こうした信用取引・先物取引でレバレッジを効かせて、多くの利益を追求することができるというメリットがあるでしょう。
信用取引を行える取引所と手数料・レバレッジ
取引所 | 現物手数料 | レバレッジ手数料 | 先物レバレッジ | 現物レバレッジ |
---|---|---|---|---|
coincheck | 0% | 0.04/日 | - | 5倍 |
bitFlyer | 0.01-0.15% | 0.04/日 | 15倍 | 15倍 |
bitbankTrade | 最大-0.05% | 0.1%(新規・決済) | 20倍 | 20倍 |
Zaif | -0.01% | 0.039/日 0.7(利益) | 25倍 | 7.77倍 |
QUOINEX | 0% | 0.05/日 | - | 25倍 |
GMOコイン | 0% | 0.03/日 | 25倍 | - |
BitTrade | 0.2-0.7% | 0.2/日 | - | 25倍 |
BitPoint | 0% | 0.1/日 | - | 25倍 |