ビットコインにも有効!テクニカルの基礎とトレンド分析
ビットコインにしろ、株やFXにしろ、チャートを参考にして取引をする人が多いと思います。実際にチャートは重要な指標となり、相場で勝つためには必須のツールであると思います。
そこで今日は、初心者の人、また取引経験はあるけれどもビットコインの場合はどのようにチャートを利用すればわからない人といった方のために、テクニカル分析の役割と、その基礎であるトレンド分析について整理してみようと思います。
テクニカル分析とは何か
テクニカル分析とは、市場の値動きから、将来の値動きを分析することです。
テクニカル分析には以下3つの前提があります。
- あらゆることは価格に反映される。
- 過去の研究やデータが役に立つ。
- 価格の動きはトレンドを作る。
①は大前提で、この前提がなければテクニカル分析は成り立ちません。政治的なものでも、市場参加者の心理的なものでも、全てのことが価格に反映されると考えます。この前提を受け入れるからこそ、価格やチャートを分析し、将来を予測することに意味が生まれるのです。
②は確率論的な話で100%の前提を設けるわけではありませんが、過去において専門家などによって積み重ねられてきたテクニックや研究が、今後も大方通用すると考えるという事です。今まで、AならばBという前提と結論が高確率で導かれていたなら、これからもAならばBという前提と結論が得られると考えます。
③は、②とも若干関係しますが、市場はトレンドを形成するものと考えます。つまり市場には流れがあり、流れが終わるまでのトレンドが続くと考えます。
テクニカル分析では、このトレンドがとても重要です。この記事で紹介するトレンド分析も、市場がトレンドを形成するという前提があるからこそ、分析することに意味が生まれるのです。
では、この前提を受け入れた上で、テクニカル分析の基礎であるトレンド分析について見ていきましょう。
トレンド分析
トレンドとは何か
上記の前提から、市場はトレンドを形成します。では、トレンドとは何でしょう?
一言でいえば、流れ、すなわち相場の動く方向を意味します。
また、トレンドには以下3つの種類があります。
トレンドの種類
方向による分類
- 上昇トレンド
- 下降トレンド
- 横ばいトレンド
テクニカル分析では、トレンドにはこの三種類があるとします。簡単に言えば上がっている状態・普通の状態・下がっている状態の3つです。
トレンドの特徴としては、上記のように山や谷を作りながら形成していく場合が多く、トレンド分析における三種のトレンドも、山や谷があることを前提とします。
さらに、期間という観点からもトレンドは以下3つに分類することが出来ます。
期間による分類
- 長期トレンド
- 中期トレンド
- 短期トレンド
横軸を期間縦軸を価格とした場合、①と⑦を結んだ長い線は長期トレンド(長期上昇トレンド)に、②と③を結んだ線は中期トレンド(中期下降トレンド)に、③と④や④と⑤を結んだ短い線は短期トレンドにになります。
期間によって考える場合も、このように山や谷があることを前提とします。
サポート・レジスタンス
サポート・レジスタンスとは?
トレンドには山や谷があることは述べましたが、山・谷をトレンド分析ではそれぞれ
- 谷=サポート
- 山=レジスタンス
といいます。
上記は上昇トレンドと下降トレンドにおけるサポートとレジスタンスの一例です。上昇トレンドにおけるサポートは買いのチャンスに、下降トレンドにおけるレジスタンスは売りのチャンスであることが分かります。
サポート・レジスタンスが意味を持つ理由
サポートやレジスタンスという言葉を付けたところでなんの意味をもつんだ?と不思議に感じる人もいるのではないでしょうか。そこで、具体的な場面をもとにサポート・レジスタンスが意味を持つ理由を考えて見ましょう。
例として、上記の上昇トレンドのもと、③から⑥に向かっていく場面を考えて見ましょう。
市場参加者を以下4つに分類すると分かりやすいと思います。
- ③で売りから入った人
- ③で買い増した人
- ③で買おうと思ったけど買わなかった人
- ③より前に売ってしまった人
1の人は、上昇トレンドに沿って③から⑥に向かっていくのを見て、自分は失敗したと確信するでしょう。そして、次に価格がサポート付近まで落ちてきたら、買いの決済をしようと考えるはずです。
2の人は、買い増しの成功を確信し、トレンドが続く限りはそのポジションを保持しようと考えるでしょう。また、下がってきたときはまた買い増そうとするはずです。
3の人は、買い損ねた事を後悔し、次にまた下がってくるのを待つことでしょう。
4の人は、はやく売ってしまったことを後悔し、下がってくるのを待つことでしょう。
こうして考えると、上昇トレンドで上昇している場面(③から⑥に向かうような場面)では、市場参加者の全てが下がってきたら買おうと考えていることが分かります。
よって、次のサポートライン(★の位置)まで価格が落ちてきたら、1~4の全ての人が買いを試み、また価格は上昇する可能性が高いと考えることが出来ます。
ここまで理解するとようやく、トレンド分析の意義と特徴が見えてくるのではないでしょうか。初めに述べた通り、トレンドは基本的に続くものと考えるのが重要なポイントです。
トレンドラインとチャンネルライン
トレンドライン・チャンネルラインの引き方
トレンドの種類とサポートやレジスタンスといった基礎事項を理解した次は、トレンド分析を行うための基本ツールである、トレンドライン・チャンネルラインについて学ぶ必要があります。といってもトレンドライン・チャンネルラインというのは、サポートやレジスタンスの考えを拡張しただけなので、容易に理解できると思います。
トレンドラインというのは、上昇トレンドにしても下降トレンドにしても、サポートの点を結ぶだけであります。同じように、チャンネルラインも、レジスタンスの点を結ぶことで完成します。
トレンドラインの有効性
次に、トレンドラインの有効性について確認していきたいと思います。トレンドは、一回上がったりさがったりするだけで有効と考える人は少ないでしょう。
この上昇トレンドを例として考えると、まず①から②に向けて上がっていく場面で、人々は上昇トレンドかもしれないと考えます。しかし、②から③に下がっていく過程で、これは一時的な上昇にすぎなかったのでは?と考える人も増えるでしょう。
こういったことが繰り返し発生し、基本的には3つのサポートを結んだトレンドライン(下降トレンドでは3つのレジスタンスを結ぶ)が引けた際に有効と考えるのが一般的です。さらに、4つ、5つとサポートの数が増えていくにつれ有効性は増していくと考えられています。
上記の例では、青い★で上昇トレンドの有効性が確認され、オレンジの★でさらに上昇トレンドはゆるぎないものになるでしょう。
トレンドラインの変更
トレンドラインの傾きが変わる場合
トレンドラインは、時の経過によって変わっていく場合があるので、その点を説明していきます。
これは、上昇トレンドにおいてさらにトレンドが加速していく例です。トレンドは緩やかな場合に加速したり、急な場合に緩やかになるといった事がよくあります。その場合は、新たな傾きにそって上記のように新しい線を引いてやりましょう。
この際注意するのは、元のトレンドラインを消さない事。残しておくと役に立つ場合が多いです。
トレンドが崩壊する場合
トレンドは、修正されるだけでなく、崩壊することもあります。
この例では、3回繰り返した上昇トレンドが破られています。
ここでは、注意する点が二つあります。
一つは、トレンドラインの崩壊を確信する方法。基本的には一度トレンドラインを破った際にトレンドの崩壊を疑い、二回破った時点で崩壊を確信します。一回破った時点では、「だまし」と言われるフェイクの場合も多いのです。
二つ目は、サポートがレジスタンスに変わる場合がある(逆もあり)という事。上記の例では、赤い丸で囲ってある点が、初めはサポートラインであったにもかかわらず、後にはレジスタンスラインになっています。
トレンドの崩壊についてはこちらも参考に
ビットコインにトレンド分析を当てはめてみる
こちらは、ビットバンクトレードの四半期先物チャートですが、初めは、このような感じに引ければ十分です。
上昇トレンドで、サポートのラインが買い時なのが分かりますね。
トレンド分析は以上となります。大分基礎しか述べていませんが、テクニカルの基礎を分かってもらえれば幸いです。ちなみに、詳しいチャートが見れて、書き込みも出来るビットバンクトレードは、以下から登録できます↓↓。